MSU-1チップ導入によるPCM音源再生パッチの進捗状況ですが、やはり当初思っていたよりも難解な技術というものではなく、割と簡単にMSU-1チップを介してPCM音源を再生する事に成功しました。しかし問題がない訳ではなく、特定のエミュレーターでしかMSU-1チップを組み込んだROMイメージが正常に動かず(具体的には現状で対応しているのはbsnes-PlusとSnes9xの2種類のみ)、それ以外のエミュレーターや実機でROMイメージを起動させるとゲーム自体はプレイできるもののBGMが再生されなくなってしまいます。これはMSU-1チップがあくまで発案者による架空の存在であるためこのチップに対応するプログラムが組み込まれたエミュレーターでないとPCM音源が再生されない(というかMSU-1チップを認識しない)ために起こる不具合です。つまりMSU-1チップを組み込んだROMイメージは嫌でも指定のエミュレーターでしかまともにプレイできなくなるという問題が生じる事になり、SNESGTをメインに使用する私としては少々モチベーションが下がってしまう思いです。
さて、PCM音源化パッチを作成したはいいのですがもう一つの問題があります。それは「カラオケモードで字幕が一切先に進まなくなる」というものです。カラオケモードはSPCデータの内容とリンクして文字が切り替わる仕組みになってるので、PCMファイルでBGMを再生させた場合はこれが成立しなくなってしまうために起こる不具合です。解決方法としては二つあり、一つはプランA「諦めてカラオケモードに入れないようにロックを掛ける」、もう一つはプランB「カラオケモードに入る際にカラオケモードフラグを立て、このフラグが立っている間だけSPC音源によるBGMが再生されるように処理を切り替える」というものです。作業としてはどう考えてもプランAの方が楽なのですが、折角なのでプランBが実際に実現可能なのか試してみたいところです。ただ、そこまでカラオケモードに固執する必要があるかと言われればあまり必要がないとも言えますので、この不具合は無視してしまってもいいような気はします。いずれにせよパッチが公開できる日はそう遠くないと思われますので、興味のある方はあまり期待せずにお待ち下さい。
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