海外のSNESエミュレーター制作者の方が発案した技術として「MSU-1ハック」というものがあります。SA-1チップに代表されるようなスーパーファミコンの特殊チップの一種として「もしもSFCの外付けCD-ROMユニットが製品化されていたら?」という仮定のもとにBGMやムービー等を外付けCD-ROMユニットに見立てた架空の拡張チップ「MSU-1」を介して再生させるという手法で、存在自体はかなり以前から知っていたのですが、技術的にどんなものかよく分からなかったので今までノータッチという状態でした。しかし発案者の方が作成された資料( https://helmet.kafuka.org/msu1.htm )に目を通して検証してみるとさほど難しい内容ではなく、簡単に言えば「これから再生するBGMを参照する際にSPCを指定する代わりに、音源ファイル用意してMSU-1チップで再生する形式に変換したPCMファイルのIDを指定し、ハードウェアレジスタンスによる命令でこれを再生させる」だけのようです。 BGM再生やSPCの参照に関しては「BGM継続パッチ」を作成する際に大部分を解析していますので、それを活用すれば意外と簡単にMSU-1を介したBGMのローディングや再生の環境が構築できそうですが、BGM用のPCMファイルを作成するにあたってCDや他のゲームから録音したBGMをソースとする事が非常に大きな問題になりそうです。個人でこれを楽しむ分にはまあいいとして、配布するのは非常に危険な行為なのではないかという不安が付きまといます(自分で作成したMIDI音源ファイルなどをベースにしてPCMファイルを作成していれば特に問題はないと思うのですが…)。 なお、既に海外では第4次スーパーロボット大戦のMSU-1導入パッチが作成済み( https://www.zeldix.net/t2585-super-robot-wars-4 )のようですが、どうやらコミュニティの会員でなければ入手が不可能な仕様になっている模様なのでダウンロードする事ができず、具体的な内容に関しては全く分かりません。しかしMSU-1ハック発案者様の作成された資料をベースに、MSU-1によるBGMの再生環境を作成する事自体は可能であると思われますので、この環境の構築に挑戦してみる予定です。
友人からの依頼により、過去に友人が作成した第4次スーパーロボット大戦のパッチや資料の詰め合わせをアップロードしました。既に忘れられて久しい解析内容や情報が多数記載されており、これから第4次スーパーロボット大戦の解析や改造をされる方の参考になるのではないでしょうか。また、元祖BGM継続パッチ(機体のBGMのみを参照する仕様)の更新版も同梱されているそうです。以下のURLからダウンロードが可能です。
https://ux.getuploader.com/retrogamelaboratory/download/96
私はまだ検証していないのですが、友人の元祖BGM継続パッチは純粋に機体のBGM設定データのみをチェックする方式になっているので、私が作成したパイロットのBGM設定と機体のBGM設定の双方を読み込んで優先順位を判定する方式よりも処理が高速になっている可能性が高そうです。乗り換えによるパイロットBGMの固定はできませんが、考え方によってはαやα外伝と同じく機体側でBGMを制御できるので後継機でBGMの変更演出が可能ですし、ゲームスピードを重視するのであればこちらの元祖BGM継続パッチを使用する方が有意義ではないでしょうか。
ファイル解凍に必要なパスワードは「&q$XrtsRWbsx%w~5SsE7ZnA4$aNXa&9+」です。
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